形勢判断

将棋に関して、ある局面における「勝率(勝ちやすさ)」を用いるのはあまり好きではない。強い人同士の対戦と、弱い同士のそれでは、同じ局面でも形勢判断が違ったり、実際に勝率も正反対だったりするからだ。例えばプロ同士では先手勝率10割の局面が、アマ同士では先手勝率0割といったことがありうる(ようは「次の一手・プロコース」のような手をアマチュアが見落とすような局面)。
また、プロ棋士の局面ごとの勝率や形勢判断も絶対ではなく、終盤における形勢判断は神クラスに近いが、序中盤においてはまだまだ頼りない。定跡形の形勢判断が、時代によって変わるのもその一例だ(そして定跡が塗り替えられ、進歩していく)。
なので、皆さんもお解りのように、序盤のとある局面においてプロ同士では先手の勝率が若干高いからといって、その局面を先手良しと決め付けるわけにはいかない。具体的には初形の勝率(「初手スペシャル」9×9=81様の将棋年鑑序盤四手チャートなど参照)。若干先手の勝率が高いとはいえ、先手必勝とはいえない。
ただし少なくとも、局面局面の形勢判断をする上で、プロ棋士の勝率を用いることが最良の方法のひとつといえる。強ければ強いほど、正しい判断が下せる可能性が高いからだ。
ちなみに私は将棋倶楽部24万局集(1巻目)を購入して所有していたが、なぜか無くしてしまった(T_T)。24万局トータルでの先手の勝率はどのくらいだったっけ。わかる方、教えてください。m(_ _)m

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この記事を書いた人

「三間飛車のひとくちメモ」管理人、兼「フラ盤」作者、兼二児のパパ。将棋クエスト四段。
「三間飛車の普及活動を通して将棋ファンの拡大に貢献する」をモットーに、奇をてらわない文章とデザインで記事を書き続けています。

コメント

コメント一覧 (2件)

  • 先手の120815勝119185敗で勝率は50.03%となっています。ただ、この24万局が無作為に選ばれたかどうかはかなり疑問です。

  • どうもありがとうございます。確かに無作為かどうかは疑わしいですね。とりあえず、プロ同士の対局に比べて先後の勝率の差が少ないという予測どおりの結果でしたのでひと安心です。

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