完結といわれていた東大将棋ブックス「中飛車道場」シリーズだったが、「第4巻 △6四銀・ツノ銀」が発売された。これには意表を突かれた。
中飛車道場〈第4巻〉6四銀・ツノ銀 (東大将棋ブックス) | |
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内容は、
といった章立てとなっている。居飛車側はすべて居飛車穴熊を目指す形である。個人的には3章以降は見るべきところはないが、第1章と2章に関しては、三間飛車からでも類似型を目指せる、大変興味深い内容となっているので、即購入した。
第1章は、居飛穴志向に対し後手が△6四銀型(上図)にし、5筋を受ける▲6六銀を見て△4五歩とする形である。これは角道を通したとともに4筋に争点を作った積極的な構想といえる。以下、居飛車側の動きに合わせて△4二飛から4筋の攻めを見せたり、四枚美濃や振り穴を目指すことになる。△4二飛とする形については、出だしは三間飛車ではあるが、「最近のひとくちメモ」の4月辺りに載せたひとくちメモでも全く同じ形を取り上げた。この書籍は、そこでの私の説明を大幅に補足したものとなっているので、大変勉強になった。
第2章は、△6四銀型から▲6六銀までは同じだが、ここから△4五歩と争点を作ることなく△9二香として、真っ先に相穴熊を目指す形である。
6/21のダイアリーで、「三間飛車道場」の続編は「相穴熊」編か、と予測したが、当たらずとも遠からず、といったところか。たしかに中飛車から6四銀型を目指したほうが、三間飛車から6四銀型を目指すよりも若干メリットがあるようだ(▲6六歩型居飛穴でなく▲6六銀型居飛穴に居飛車側を限定できる、等)。
総じて、三間飛車党にもお勧めの一冊といえる。ぜひご覧あれ。
コメント
コメント一覧 (2件)
わたしも買いました♪ めぐたん流超急戦の変化も載っているだけに三間飛車党としては「買い」の本ですね
そのとおりですね。それにしても相変わらず「東大将棋ブックス」の中身は濃いです。手順を「理解」しようとするのはよいですが、「丸暗記」はいけません。あれを丸暗記していては、将棋が楽しく指せませんし力にもなりません。私は指し将棋はほとんど引退しているので理解しようとも思っていません。「定跡辞典」として見ています。