大人気の石田流
2009/10/24のエントリー「「将棋世界」2009年11月号に、石田流の講座2つ」にて、「将棋世界」11月号に石田流の講座が2つ載っていることを紹介した。
なんと続く12月号にも、石田流の講座が2つ載っている。もうすぐ2009年1月号が発売する状況であり、今更感が漂うが、紹介しておこう。興味をお持ちの方は書店へお急ぎ下さい(またはネットショップでご購入あれ)。
将棋世界 2009年 12月号 [雑誌] | |
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鈴木流急戦
1つ目は11月号と同様「最強久保振り飛車 さばきのエッセンス」で、連載講座の第2回だ。副題は「鈴木流急戦」。7手目に▲7四歩(第1図)と突く、いわゆる「新・石田流」の解説である。
果てしなき石田流ロマン
2つ目は、こちらも言わずと知れた勝又清和六段が講師を勤める「突き抜ける!現代将棋」(ご存じない方は「将棋鑑賞の手引き2009・秋(2)「突き抜ける!現代将棋」」などをご参照あれ)の第3回。副題は「果てしなき石田流ロマン」だ。
昭和46年の第30期名人戦、大山康晴VS升田幸三(敬称・段位略)の早石田シリーズに始まり最新形までの紹介。そして現代の石田流の達人である久保利明棋王、鈴木大介八段、戸辺五段のインタビュー。あいかわらずのすごいボリューム(16ページ)と中身の濃さで、私は読むのに釘付けになり、うっかり手元が狂って飲んでいたお茶を誌面にこぼしてしまったほどだ。
第40期新人王戦三番勝負第2局の解説
実はさらに本号には、2009/10/14のエントリー「新人王戦:広瀬章人五段、優勝」で紹介した新人王戦第2局の詳細な解説が載っている。この将棋は、
通常のヒネリ飛車は後手が8筋の歩を切るが、先手が7七の桂の存在を生かしてのちに▲8五歩と打つパターンが多い。本譜は後手が8筋の歩を切っていないので、なるほど石田流対居飛車の対抗形に見える。
と述べられているように、石田流を指す上でも非常に参考になる内容だ。
実は何度も揺れていた形勢、そして両者の揺れる実戦心理。それらが詳細に、そして繊細に描かれており、すばらしい。要チェックの観戦記といえるだろう。
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