ポナンザ、将棋倶楽部24に登場
はじめに断っておくが、「ボナンザ(Bonanza)」ではなく「ポナンザ(ponanza)」だ。先日行われた第21回世界コンピュータ将棋選手権にて、決勝リーグで2勝5敗の成績をあげている。
そのponanzaが、おなじみのインターネット将棋道場「将棋倶楽部24」に登場し、話題をさらった。
09/3/28:3129 yomoni-
09/7/26:3172 pameus
10/7/26:3178 Screen Hero
(参考記録)
(11/5/14:3211 ponanza)
5/10の開始から、67勝2敗、勝率0.971という圧倒的な成績で最高レーティング3211点まで駆け上がった。
最終的には94勝8敗という成績。ちなみに100局目の相手は「yonekuni」というどこかで聞いたことのあるようなハンドルネームの方だった。また、最後の2局は「謎の棋士」との特別試合だったようで、2局行い1勝1敗という結果だった。
以上をもってponanzaは今回の24挑戦を終了。5/16までのわずか1週間の出来事だった。
コンピュータ将棋による成績ということで、参考記録という扱いとなったが、少なくとも持ち時間の短い将棋における圧倒的な強さを将棋ファンに見せつけた。
私も久々に24にログインし、数局観戦したのだが、中盤以降に観戦しようとしても1局の最大観戦人数1000人にひっかかってしまっていた。対局開始直後に観戦しないと観られないという盛り上がり。
上述の「詰め将棋メモ」様のまとめを見て、今回の出来事を取り上げたブログが多いことからもわかる通り、「銭のとれる」ゲリライベントだったといえるだろう。
将棋倶楽部24 月度レーティング十傑の平均R推移 2011年4月時点
本ブログでは、将棋倶楽部24の月度レーティング十傑の平均値と最高レーティングの推移図を定期的に載せている。前回調査したのは2009年末で、下記のエントリーの通り。
これ以来だいぶ間が空いてしまったが、この機会に久々に調査を行った。
データは「月度レーティング十傑」を参照いただくとして、これを図に表すと下図のようになる。
ここ2年間は、月度レーティング十傑の平均値も最高レーティングもほぼ横ばいことがわかる。
月度レーティング十傑の平均値は3050点を越えていない。ただしばらつきが少なく、ここ数ヶ月安定して3000点を超えている。
最高レーティングは、2009年7月にpameusさんが記録した3172を、2010年7月にScreen Heroさんが6点上回って3178としただけだった(見方を変えると、2009年7月付近でのpameusさんによる最高レーティングの上昇が急激過ぎた)。
コンピュータの「道場破り」が遺したもの
上位陣に、突き抜けたレーティングをたたき出すプレーヤーがいない。誰かニューヒーローは現れないか・・・。そんな停滞感のようなものが、最近の将棋倶楽部24には漂っていたのかもしれない。
そしてそんな中で起こったのが、今回の「ponanzaの道場破り」だった。事実、私のようにしばらく将棋倶楽部24に訪れていなかった将棋ファンも引き込み、24に活気を呼び込んだ。
はたして今回の出来事がプロ棋士VSコンピュータ将棋の興行にどのような影響を与えたか。夏や秋の動向に注目だ。
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