局面を見なくてもわかる、指し手を追うだけで、心に響く将棋の手筋。さらに手筋から、その対局風景や両対局者の心情を想像することすらできたならば、それだけであなたは立派な「妄想初段」。*1
こうした手筋は「将棋の宝石」、暗誦することによってその宝石を「身体に埋め込む」ことができると著者は言う。
声に出し、身体で美しい手筋を覚えれば、意味はわからずとも潜在的な将棋の力を身につけることができる。
第1問
▲2四歩 △同 歩
▲同 銀 △同 銀
▲同 角 △同 角
▲同 飛 △1五角
ノーヒント。
第2問
▲4三歩成 △同金右
▲4四歩 △5三金
▲5四歩 △5二金
▲4三歩成 △同金左
▲4四歩 △3三金
▲3四歩 △3二金
▲4三歩成 △同金右
▲4四歩
ノーヒント。
解答は、「続きを読む」からどうぞ。
元ネタ
たいていの方はお気付きになるだろう。
声に出して読みたい日本語 | |
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こうした言葉は「日本語の宝石」、暗誦することによってその宝石を「身体に埋め込む」ことができると著者は言う。
声に出し、身体で美しい日本語を覚えれば、意味はわからずとも潜在的な日本語の力を身につけることができる。
おまけ・・・言葉遊び
将棋でいう「読む」とは、「頭の中で、指し手をイメージする」こと。実は本タイトルは、「声に出して」「読む」というちょっとした矛盾をはらんでいる。お気付きになっただろうか?
第1問回答
例えば第1図。棒銀で攻め込んだら、あえなく「王手飛車」の手筋で返り討ち。「居玉は避けよ」という教訓も得られる。以下、私の妄想。
勢いよく指し続ける小学生2人。
心配そうに見守る保護者。
先手の少年、矢倉から玉の移動は手抜いて勢いよく棒銀に。
しかし明らかに王手飛車の筋が待っている!
静まり返り、固唾を呑んでその刻を見守る保護者とギャラリー達・・・ほどなくして、王手飛車に。
「あっ!」飛び上がる少年。
うなだれる少年の保護者。
そのシーンを見て、ホロリとくるギャラリー達。
妄想で本当に泣いたら、「妄想四段」認定。
第2問の回答
例えば第2図。有名な歩の手筋、「ダンスの歩」。初手▲4三歩成を見て、後手側は事の重大さに気付くだろう。以下、14手も続く、単調で残酷な手順と時間。後手の後悔や苦悶が聞こえてきそうだ。発狂しないことを祈ろう。*2
この「妄想段位」を鍛えることは、将棋をより楽しむことに繋がる・・・かもしれない。
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