レンチキュラー立体写真
見る角度によって画像が変化する写真"レンティキュラー立体写真"は、子供の絵本や広告などでは昔からお馴染みだけど、普通の写真から自分で作ることもできる。
http://jp.makezine.com/blog/2009/01/lenticular_image_from_two_photos.html
レンチキュラー(lenticular)とは、シート状のレンチキュラーレンズを用いて、見る角度によって絵柄が変化したり、立体感が得られたりする印刷物のことである。
このアイデアにインスパイアされて、将棋に組み込んだらどのような面白いことができるか考えてみた。
そして思い付いたのが、「レンチキュラー詰将棋」。
レンチキュラー詰将棋
正面から見ると詰まないが、左右の視点から見ると詰む。
↑正面から見た図。詰まない。
↑右から見た図。3手詰。*1
↑左から見た図。3手詰。*2
列毎に折り目を付けると、
- フラット(水平)な面は、両視点から見える
- 山/谷の面は、一方の視点からしか見えない
という表現が生まれる。両視点から見える列を設ける(これは上記「MAKE:」では紹介されていない、私の新趣向)ことで、創作の工夫や味を持たせることができる。
本詰将棋では、下図のように折り目を付けた。
持ち駒の列と王様の列(2筋)をフラットな面とし、両方から見えるようにしている。
課題など
私は詰将棋作家ではないので、たった3手詰で簡単に見える本作の創作に小一時間を要し、大変苦労した。王様の列の配置と持ち駒を左右共通化し、かつ正面から見ると詰まないようにするのは、意外と難しい。
なお、正面から見たとき詰むような作品でもいいと思う。正面・左・右の全視点で、余詰やキズのない作品ができたらすごい。
インターネットを利用しPC画面上で将棋を楽しむ機会が増えていることは、疑いようが無いし避けられない世の流れだが、本アイデアならば紙媒体ならではの楽しみを提供できそうだ。将棋雑誌に、切り取って折って楽しめる詰将棋のページを設ける、という企画もできそうだ。列の数字を非表示とし、山・谷の折り目をノーヒントにすることもできる。
詰将棋作家様含め、興味を持った方は創作をお試しあれ。
2009/02/05追記
takodori氏が、氏のブログにて本エントリーを紹介してくださった。
将棋のビデオの作成者の方は、YouTube にアップするときに、thirdfilerook 氏のようにタイトルに英語を付したり、タグに shogi などの英単語を付してほしい。
それが、YouTube 側が勝手に関連動画を選んで紹介することにつながり、英語による将棋入門から上達までの高速道路へのインターチェンジを作ることに等しい効果を生むのである。
大いに同感。これを意識してこれまでYouTubeにアップした動画にはすべて英語のタイトル付け、タグ付けをしている(なお、「thirdfilerook」は私がYoutubeおよびTwitterで利用しているハンドルネームだ)。
実際、2008/12/26のエントリー『対局時計を自作(4)「2桁の秒読みに対応」』でアップした動画には、今のところ外人さん2名の方からコメントをいただいている。うれしい限りだ。英語の勉強にもなる(英語の必要性を自覚させられ、学習意欲を駆り立てられる)。
さらにtakodori氏は、レンチキュラー詰将棋の動画をチェスのコミュニティーにも投稿してくださった。ありがとうございました。
Experimental Art of Origami Mating problem
Without folding the paper, there is no mate.
But after folding it with being watched from different angles, there are two mate problems!http://www.chess.com/video/view/experimental-art-of-origami-mating-problem
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