定着している「アナグマ王子」

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第59回NHK杯・増田五段VS広瀬五段戦

そこで本ブログでは、「ハンカチ王子斎藤佑樹選手、「ハニカミ王子」石川遼選手、「テニスの王子様錦織圭選手らになぞらえ、若い広瀬五段を勝手に「アナグマ王子」と名付けてしまおう。

本ブログにこう書いたのが2009年1月。この「アナグマ王子」という呼び名は、結構普及していて、定着しているようだ。
2009/05/17に放送された第59回NHK杯将棋トーナメント・増田裕司五段VS広瀬章人五段戦にて、広瀬五段の紹介の中で、解説の浦野真彦七段が以下のように話していた。

広瀬五段は「アナグマ王子」と呼ばれていますね。

本放送をご覧になっていた将棋ファンの中で、この解説について取り上げている方々もいらっしゃる。例えば以下の通り。

それにしても解説の浦野7段の広瀬さんが「アナグマ王子」と呼ばれているというのは笑えた。
広瀬さんが王子というイメージはあるが、「アナグマ王子」というと何故かアライグマラスカルを連想してしまう。
どんな二枚目でもラスカルを連想すると笑いがこみあげてくる。

また、窪田義行六段もブログでこの呼び名を使っていた。

穴熊王子(とかく王子ばやりの昨今。個人的には『ドンブリ王子』が好き)の異名を取る広瀬五段に対し、我が盟友増田五段が用いた先手ならではの秘策とは?!

広瀬五段は穴熊一本で戦っているわけではない(一本の戦法でずっと勝ち続けられるほど、プロ棋界は甘い世界ではない)が、このような愛称があることは、宣伝効果もあって良いことだろう。広瀬五段には今後もぜひとも勝ちまくってもらい、将棋界以外にもその呼び名を轟かせるほどの活躍を見せて欲しいものだ。

2009/07/04追記:"振り穴王子"広瀬章人の「銀冠撃破」

将棋世界」2009年8月号に、「夏休みに向けて読みきり講座をラインナップ」との特集名で、その内の1つとして『"振り穴王子"広瀬章人の「銀冠撃破」』という読み切り講座が載っていた。
「王子」という愛称は、十分知れ渡ることになりそうだ。
余談だが、残りの読み切り講座は

  • 豊川孝弘の「マッスル雁木」
  • 武市三郎の「筋違い角虎の巻」

の2つ。「マッスル雁木」という名称には笑ったが、肉食系(?)でユーモアのある豊川七段にはぴったりの名称といえそうだ。解説されている構想は、ガンガンという擬音がぴったり*1で、力強い。そして解説文にはおなじみの駄洒落がふんだんに盛り込まれている。

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*1:本講座の序文で、観戦記者の小暮克洋氏が以前「将棋ジャーナル」誌に連載していた「雁木でガンガン」が紹介されている。

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この記事を書いた人

「三間飛車のひとくちメモ」管理人、兼「フラ盤」作者、兼二児のパパ。将棋クエスト四段。
「三間飛車の普及活動を通して将棋ファンの拡大に貢献する」をモットーに、奇をてらわない文章とデザインで記事を書き続けています。

コメント

コメント一覧 (4件)

  • 佐藤九段(当時棋聖)は竜王戦で"3度"△3二金を指してます(19期の6,7局、20期の6局目)

  • > ishibashiさん
    コメントありがとうございます。
    避けたこと自体ではなくて、避けるための手段がポイントです。
    3手目▲2二角成で一局、という世論ならばわかるのですが、現状は損な一手とされていますよね。
    そこまでして避けるかなぁ、という感想です。

  • > ishibashiさん
    実は広瀬五段は相居飛車系も含めいろいろな戦型を指しています。
    それはさておき、おっしゃるとおりです。相手の得意戦法にさせないのは理にかなってますし、避けられた側も文句は言えません。▲6八玉も▲2二角成も、「相手の得意戦型を避け自分の土俵に引きずり込む」という意味で同じです。

    上にも書きましたとおり、意味合いではなく、その「避けるための手段」がポイントです。
    「相手の得意戦型を避けて自分の土俵に引きずり込みたい」という課題を解決するための「手段」です。

    ▲6八玉は面白い手で、相手が4手目△8四歩と突いてくれば、これは新たに興味深い序盤戦が誕生することになります。いずれ定跡化されてくるのが楽しみです。

    しかし3手目▲2二角成はちょっと残念です。プロなのですから、自分の土俵に持ち込むにしてももっと建設的な新手や構想で実現してほしかった、ということです。

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