続・局面解析

6/16のひとくちコラムの続き。下図の局面から、先手が一手目に▲7二金直(悪手)としてしまい、その後両者が最善を尽くした場合については前回述べた(△7二同玉▲8三金△同玉まで、後手の勝ちで終局)。
なお一手目▲7二金直は、以下両者が最善を尽くせば最短で先手が負ける手であり、本コラムの定義でいえば「最悪手」ともいえる。補足すると、最善手は当然▲8二金打(一手で勝ち(終局))であるが、他の手では一手詰みどころか詰ませることができないため、最善手と次善手を合わせた初手は▲8二金打の1通りしかない。他の初手(▲9一金や▲7一金など)は、▲7二金打(これは最悪手でなく悪手)以外はすべて最悪手。終局までの手数は初手▲7二金直と同じである。
また、2手目△7二同玉(以下負けようがない)は最善手であり、△9二玉が次善手。これでも当然詰まず後手勝ちだが、終局までには初手から数えて▲7二金直△9二玉(以下双方最善手)▲8二金打△9三玉▲9三金△同玉▲8三金△同玉と8手もかかるし、3手目から▲8三金△9一玉▲8二金寄のようなココセ負け変化も含むので、最善手△7二同玉と次善手△9二玉の差は厳密には大きい。
では初手▲7二金直に対して、後手が最悪手を指し、その後双方最善を尽くしたときについて解析をしてみよう。







歩18
香4
桂4
銀4
金2
角2
飛2
















手数−指し手−形勢−終局までの手数

第0手−初形−先手勝ち−1手
第1手−▲7二金直(最悪手)−後手勝ち−3手
第2手−△9一玉(最悪手)−先手勝ち−1手
第3手▲8二金打(最善手)−先手勝ち−0手(終局)

ちなみに3手目に▲8二金打以外では、後手の応手に寄らず、先手は絶対に勝てなくなってしまう。逆にいえば、後手はどう指しても負けない。すべての手が最善手か次善手となり、悪手が指したくても指せない。


前回からだいぶ期間が開いてしまって、その当時何を主張したくてこれを書いていたのか忘れてしまった(^^;。とりあえず続きを書いてみた。次回に続く、かも。

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この記事を書いた人

「三間飛車のひとくちメモ」管理人、兼「フラ盤」作者、兼二児のパパ。将棋クエスト四段。
「三間飛車の普及活動を通して将棋ファンの拡大に貢献する」をモットーに、奇をてらわない文章とデザインで記事を書き続けています。

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